ETCコーポレートカードとは

ETCコーポレートカードは、大口・多頻度のご利用をされる事業者
(法人・個人事業主)さまを対象とした、ETCを利用をする事により
受けられる 東/中/西日本高速道路株式会社(※NEXCO 以下ネクスコ)の提供する割引カードです。

開始当初は運送業のみ扱えるカードでしたが、現在は幅広い業種で導入可能な
ETCカードとなっております。

また、近年ではネクスコ管轄外の「首都高速」や「阪神高速」などの都市型高速
をはじめ、有料道路を管轄する公社なども、ETCコーポレートカードの割引を行うところが増えており、ますますETCコーポレートカードの需要が高まってきています。

ETCコーポレートカードの使用方法

基本的に、1台の車に1枚発行するカードで、車両とカードが紐づいているため、他の車両に差して使うことはできません。
また無線走行が前提なので、料金所でカードを手渡して支払いをしても割引が適応されません。

もし異なる車両で使用したり、非無線走行をした場合どうなるか。

結論から言うと使えます。ただし、割引が適応されないのと同時に、「車両不一致」ということでネクスコから警告が来ます。
カードが届いたとき、約款に同意する必要があり、その約款の中に「申請している車両以外には使用しないこと」と書かれてあり、約款違反となります。
あまりにも「車両不一致」の利用が多い場合は、ネクスコからカードの返却を求められる場合もあるようです。

つまり、1台の車両に対して1枚のカードを使用し、その1か月間の利用金額に応じて割引が適応されるカードとなっています。

また、一般のETCカードに付けることのできるマイレージサービスは利用できません。
利用金額の少ない方は、マイレージの方がお得な場合もあるので、よく考えてからお申込頂いた方がいいかもしれません。

また、通常のETCに付帯する「深夜割引」「休日割引」や マイレージサービスに付帯する 「平日朝夕割引」は、ETCコーポレートカードにも付帯しています。

ETCコーポレートカードの割引について

ETCコーポレートカードの割引について詳しく見ていきたいと思います。

ネクスコ(NEXCO)の割引率

ネクスコの大口・多頻度割引割引には「車両単位割引」「契約単位割引」の2種類があります。

車両単位割引

カードと車両は紐づいており、車両1台に対して1枚のカードが発行され、1ヶ月間のご利用額によって割引が適応されます。
また、期間限定ですが、ETC2.0車載器で、かつ事業用車両(※)の場合、更に10%上乗せの割引が受けられます。(2019年3月まで)

※事業用車両とは、車検証内の「自家用事業用の別」の項目が「事業用」となっている車両のことをさします。

ETC2.0車載器であってもここが「自家用」となっている場合は10%上乗せの割引は受けられません。 
割引率については下記を参考にしてください。

1ヶ月の車両1台当たりのご利用 割引率
5千円を超え、1万円までの部分 10%(20%)
1万円を超え、3万円までの部分 20%(30%)
3万円を超える部分 30%(40%)

※()内はETC2.0車載器かつ事業用車両の割引(2019年3月まで)

例えば、1ヶ月1台当たり10万円分ネクスコの割引対象道路を走行した場合の通常車載器とETC2.0車載器の割引率の計算は下記のようになります。

【通常車載器の場合】
0~5,000円 ,     → 5,000円 ×  0% =,    0円
5,000~10,000円  → 5,000円 × 10% =,  500円
10,001~30,000円 → 20,000 × 20% = 4,000円
30,001~,       → 70,000 × 30% =21,000円
--------------------------------------------------------------------------------
                          割引計25,500円

【ETC2.0車載器かつ事業用車両の場合】
0~5,000円 ,     → 5,000円 ×  0% =,    0円
5,000~10,000円  → 5,000円 × 20% =, 1000円
10,001~30,000円 → 20,000 × 30% = 6,000円
30,001~,       → 70,000 × 40% =28,000円
--------------------------------------------------------------------------------
                          割引計35,000円

驚異的な割引率ですね。
ポイントは最初の5千円は割引されないことと、3万円以上からの割引率が非常に高いことです。

「大口・多頻度割引」という名前がつくだけあって、ご利用が多ければ多いほど割引率が高まっていきます。

逆に、ご利用が5千円を満たない場合は、割引ゼロなので、使う意味がないということになります。
例えばマイレージサービスの実質割引率は9.1%ですので、少なくとも1万円以上のご利用がない場合は、マイレージサービスをご利用頂いた方がお得ということになります。

契約単位割引

契約者の1ヶ月の高速国道のご利用額の合計が500万円を超え、かつ、契約者の自動車1台当たりの1ヶ月の高速国道の平均利用額が3万円を超える場合には、契約者の1ヶ月の高速国道のご利用額の合計に対し、10%の割引を行います。
引用:ドラぷら

かなり厳しい条件ですよね。なかなか当てはまる事業者は少ないかと思いますが、条件を満たすと更に割引が受けられる制度のようです。

首都高速道路の割引率

首都高速が割引になるのはこのETCコーポレートカードだけです。
(マイレージサービスは首都高速道を割引対象外としています。)
こちらも、車両単位割引と契約単位割引があり、ネクスコとは異なる割引率で割引されます。

車両単位割引(首都高速)

車両単位割引の中でさらに、「基本割引率」と「拡充割引率」が存在します。

基本割引率
1ヶ月の車両1台当たりのご利用(首都高速) 基本割引率
5千円超1万円までの部分 10%
1万円超3万円までの部分 15%
3万円超の部分 20%
拡充割引率
割引対象額のうち中央環状線の内側を通行しない利用分 拡充割引率
1万円超の部分 5%

※平成38年3月31日まで

契約単位割引については適用・適用外が細かく分かれていますので、詳細は首都高速公式サイトをご参照ください。
首都高ドライバーズサイト

契約単位割引(首都高速)

次の2つの条件の両方を満たす場合には、首都高における1か月の割引対象額の合計に対して、10%の割引率を適用します。

  • 首都高における1か月の割引対象額の合計が、100万円を超えていること
  • 上記合計額を大口・多頻度割引の対象となるETCコーポレートカードの枚数で割った金額が、5,000円を超えること

阪神高速道路の割引率

 阪神高速の場合、「阪神圏」と「京都圏」で割引率が異なります。
また、こちらも車両単位割引と契約単位割引があります。

阪神圏

車両単位割引
1ヶ月の車両1台当たりのご利用(首都高速) 基本割引率
5千円超1万円までの部分 10%
1万円超3万円までの部分 15%
3万円超の部分 20%

上記に加えて

特定範囲※内のみ利用の場合月間利用額(車両単位) 割引率
1万円超の部分 5%

特定範囲※は阪神高速ドライバーズサイトを参照してください。

契約単位割引(阪神高速 阪神圏)

割引対象月間利用額(車両単位) 割引率
月間利用額が100万円を超え、かつ自動車1台あたり平均利用額が5千円を超える場合 10%

 

阪神高速の阪神圏は全ての割引が適用された場合、最大で35%の割引率となります。

京都圏

車両単位割引
1ヶ月の車両1台当たりのご利用 基本割引率
5千円超~1万円までの部分 3%
1万円超~3万5千円までの部分 6%
3万5千円~7万円までの部分 8%
7万円を超える部分 13%

上記に加えて

大口割引(契約単位割引) 割引率
月間利用額の総額が100万円超かつ
1台あたり平均月間利用が5千円超の契約者のみ対象
5%

阪神高速の京都圏は全ての割引が適用された場合、最大で18%の割引率となります。

本州四国連絡高速道路の割引率

本州四国連絡高速道路(本四高速)は、尾道から今治を結ぶ「西瀬戸自動車道」通称「瀬戸内しまなみ海道」と、早島~坂出間の「瀬戸中央自動車道」、神戸西~鳴門間の「神戸淡路鳴門自動車道」で構成されています。
つまり、本州と四国を結ぶ高速道路ですね。
割引率は以下の通りとなっております。

月間利用額 割引率
1万円を超え5万円までの部分 6.9%
5万円を超える部分 13.8%

公社道路の割引率

ETCコーポレートカードに付帯するその他の割引

ETCコーポレートカードの割引率については「割引率について」で詳しく解説していますが、この割引とは別に、「深夜割引」「休日割引」「平日朝夕割引」という割引サービスが存在します。

この割引はETCコーポレートカード独自の割引サービスではありません。
「深夜割引」と「休日割引」はどのETCカードにもついているサービスで、「
平日朝夕割引 」は「ETCマイレージサービス」に登録するとついてくる割引です。

ETCコーポレートカードをご利用の方は、この3つの割引が何も登録しなくとも自動で付帯されます。
それぞれの割引を細かく見ていきましょう。

深夜割引

割引率   :30%
割引対象車種:全ての車種 が対象
割引対象時間:0~4時の時間帯に、入口、もしくは出口のゲートを通過。
割引対象道路:
NEXCO東日本/中日本/西日本(NEXCO3社)が管理する全国の高速道路及び宮城県道路公社の仙台松島道路。
京葉道路・第三京浜道路・横浜新道・横浜横須賀道路は割引の対象外です。

詳しくは下記URLをご参照ください。
ドラぷら(深夜割引)

 

休日割引

普通車・軽自動車等(二輪車)限定です。
割引対象道路はNEXCO東日本/中日本/西日本(NEXCO3社)が管理する地方部の高速道路(東京・大阪近郊は対象外)及び宮城県道路公社の仙台松島道路

割引対象日は土曜日、日曜日、祝日及び毎年1月2日、3日

割引率は30%です。
詳しくは下記URLをご参照ください。
ドラぷら(休日割引)

平日朝夕割引

すべての車種が割引対象で、ご利用回数に応じて30%・50%還元!無料通行分が付きます。
割引時間対象となる時間は平日 朝:6時~9時 夕:17時~20時

※平日とは、月曜日から金曜日までを指します。(祝日を除く)

割引対象道路はNEXCO東日本/中日本/西日本(NEXCO3社)が管理する地方部の高速道路(東京・大阪近郊は対象外)及び宮城県道路公社の仙台松島道路

「深夜割引」と「休日割引」は、ETCコーポレートカードの割引は併用されます(割引後、残った金額に対して割引が適応されます。)
「平日の朝夕割引」は併用はされません

限度額について

限度額は存在ません。

ETCコーポレートカードとマイレージサービスについて

ETCコーポレートカードの申込み方法

ネクスコ(NEXCO)に直接申込む方法

組合を経由して申込む方法

保証金について
組合比較のページでも詳しくご案内していますが、ネクスコと直接契約の場合や一部の組合の場合、利用見込みの3~4ヶ月分の保証金を預入する必要があります。
例えば、月100万円使う場合、300~400万円の預け入れが必要になってくるということです。
もちろん、保証金のいらない組合もございますのでご安心ください。

保証人について
こちらも組合によってまちまちですが、保証人なしでお申し込み可能な組合もあります。

審査について

組合の乗り換え
既にほかの組合に所属し、ETCコーポレートカードをご利用頂いている状態で、新しい組合でETCコーポレートカードを作ることはできません。
例えば、条件の良い組合に乗り換えたいとなった場合は、
ETCコーポレートカードを解約し前の組合を脱退しないといけないというルールがあります。
通常ですと、最後のご利用の2か月後に請求書が届きお支払いとなりますので、それまではETCコーポレートカードのお申込ができないことになります。
その後、改めてETCコーポレートカードをお申込することになると思いますが、手続きには早くても1ヶ月ぐらいかかりますので、3か月近く割引されない期間ができてしまいます。
ですので、最初から最もお得な組合に入っておくことをお勧めします。
組合比較のページで詳しく解説していきたいと思います。

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